METABOLIC AND LOCOMO
メタボとロコモの予防
概要
早期発⾒と予防こそが、
すべての治療の中で最も優れている
⼈の医療では、肥満・⾼⾎圧・脂質異常などが連鎖し、最終的に重⼤な疾患へつながる「メタボリックドミノ」という考え⽅があります。これは、初期の異変が次へつながり最終的に重篤な病気を発⽣するという概念です。
この「異変」すなわち、「メタボ」と「ロコモ」の予防が重大な疾患を防ぐ鍵となります。

「メタボ」と「ロコモ」について
メタボリックシンドローム(メタボ)
内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい病態を指します。
※引用:厚生労働省HP
ロコモティブシンドローム(ロコモ)
運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態をいいます。
※引用:公益社団法人 日本整形外科学会HP
犬猫でも
メタボ・ロコモに対して、注意を払う必要があります。
一例
- 肥満が代謝バランスをくずす
- 関節・筋⼒の低下(ロコモ)を加速させる
- 慢性炎症がさまざまな疾患のリスクを⾼める

ドミノの始まりを止める

人と同じように、犬や猫にもドミノの始まりを⽌めることが、健康寿命を最⼤化する鍵といえます。初期なら元の状態に戻せる可能性がありますが、後期では、より難しくなります。
つまり、⽝や猫にもドミノの始まりを⽌めることが、健康寿命を最⼤化する鍵といえ、これが、オハナ動物病院 健康管理センターの基本⽅針となります。
初期(可逆的な状態)
- 体重増加
- 少しの運動嫌い
- ⾎液検査の軽度異常
(ALT・ALP・コレステロール・⾎糖など) - 軽い関節のこわばり
この時期の変化は、⽣活改善・適切な治療・⾷事の⾒直しで元に戻せることが多いです。
後期(不可逆的な状態)
- 明らかな肝疾患、脂肪肝
- 進⾏した関節症、椎間板変性
- 慢性腎臓病
- 糖代謝の異常(猫の糖尿病など)
この段階になると、治療の中⼼は「進⾏を遅らせる」「症状を緩和する」ことになり、元の状態に戻すのは難しくまたは、時間がかかります。
進行段階ごとのリスク
初期|⽣活習慣・遺伝体質

室内飼育では、散歩や遊びによる活動量が減り、代謝が低下しやすい傾向があります。
また、特定の犬種や猫種には遺伝的に肥満しやすい体質があることも知られています。
POINT.
- 運動不⾜
- ⾼カロリー⾷
- 室内飼育による活動量低下
- 遺伝的傾向
中期|肥満

⽝猫にとって「肥満」がほぼ全ての慢性疾患のリスク因⼦であること。
肥満は単なる体重超過ではなく、脂肪組織から炎症性サイトカインが分泌される「慢性炎症疾患」として扱われます。
POINT.
- 肥満はほぼ全て疾患(慢性炎症疾患)
後期①|脂質代謝異常・臓器への慢性負担

肥満による慢性的な炎症により、多くの疾患リスクが高まります。特に、肥満はインスリン抵抗性を悪化させ、糖尿病の発症リスクを著しく増加させます。(猫に顕著に見られる現象)また、脂質代謝異常により、高脂血症や動脈硬化などのリスクも高まります。また、慢性腎臓病(腎臓)、運動器の障害(ロコモ)、肝臓の変性など、各臓器へ負担がかかります。
POINT.
- 糖尿病の発症リスク
- 運動器疾患の悪化
- 各臓器の機能的・物理的な負担…など
後期②|疾患と生活不全の確立

疾病が進行し、介護が必要となる可能性が高まります。一度悪化した健康状態は完全に回復しにくく、医療費も増加し、寿命にも悪影響を及ぼし始めます。
POINT.
- 介護が必要となる可能性
- 健康状態は完全に回復しにくい
- 医療費増大
- 寿命にも悪影響
まとめ
いつまでも⾃分の⾜で歩き、
ご飯を⾷べ、元気に暮らす
私たちは、単に「病気を見つける」だけでなく、「メタボの連鎖を断ち」、「ロコモを予防し」、「健康寿命を最大化する」ことを目標としています。そのために、それぞれのワンちゃん・猫ちゃんの体質や個性に合わせた健康管理プランをご提案します。
最後に…
ドミノは、早く気づけば必ず止められます。 多くの場合、その倒れる順序の最初は、ちょっと太った、運動したがらない、血液検査の小さな異常、少し階段をためらうなどの小さな変化です。 これらの小さなサインを見逃さないことこそが最大の予防医療であり、私たちはその最初の一歩から一緒に伴走したいと考えています。
