予防医療と慢性疾患を中心に、健康で長生きをできるサポートをさせて頂きます。

予防医療
病気にさせないためには、予防がとても大切になります。それぞれのライフスタイルに合わせた予防をご提案させて頂きますワクチン接種接種フィラリア予防薬ノミ・マダニ予防薬
避妊・去勢手術
適切な時期に実施することで、病気の予防につながります。快適に長生きするためには、考慮する選択肢の一つです。不妊去勢について
健康診断
健康診断は、現在の体の状態を把握するためにとても有効です。長く一緒に過ごすためには、治す病気ばかりに気をつけるだけでなく、進行させない方法を早期から開始することが大切です。そのためにも、定期的な血液検査・尿検査・レントゲン検査・超音波検査をお勧めしています。健康診断について
一般診療
いつもと様子が違うと感じたら、何かあるかもしれません。ご飯を食べない、お水の飲む量が増えた、おしっこの量が増えたなど、気になる点は当院にご相談ください。よくある症状について
デンタルケア
デンタルケアは、長生きしてもらうための重要な要素です。歯の問題だけでなく、心臓や色々な臓器にダメージを与えます。日常の歯磨きと、炎症が始まったら、動物病院での治療が大切になります。デンタルケアについて
運動器の疾患
骨や関節疾患の対応としては、原因に対して手術などの対応をする外科的な部分と、炎症の進行を抑えたり、痛みを緩和し生活の質を保つ内科的な部分があります。必要に応じて手術を選択することはありますが、内科治療が最良である場合も少なくありません。歩き方や関節の痛みに関して

診療内容

避妊手術と去勢手術

多くのワンちゃんやネコちゃんにとって、初めて経験する手術が「不妊手術」や「去勢手術」になると思います。不妊手術や去勢手術は、ご家庭で一緒に過ごすにあたり必要になる事が多い手術になります。不妊手術や去勢手術をすることにより予防できる病気があるなどの、いくつかのメリットがあり、お勧めする場合が多いです。

<メス> 乳腺腫瘍(乳ガン)の予防効果が期待できます。効果は、手術時期によって変化します。初回発情前99.5% 初回発情後92% 2回目の発情後では74% それ以降も良性腫瘍の発生率を下げる効果は 期待できます。 子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、などの予防にもなります。

<オス> 精巣腫瘍の予防ができます。停留睾丸の時は、リスクは約9倍。前立腺疾患の予防。会陰ヘルニアのリスクが軽減します。 マーキングや腰振りなどは軽減する事もありますが、個体差があり断言できません。

ワクチンの種類

狂犬病ワクチン と 混合ワクチンがあります

  • 狂犬病ワクチン 法律で接種が定められてる予防接種です。毎年3月中に接種時期を知らせるお知らせが届きます。オハナ動物病院でも、狂犬病ワクチン接種をお受けしております。
  • 混合ワクチン 他の動物と接触することにより感染する可能性がある病気を予防します。ドックランやお散歩に良くいくわんちゃん、多頭飼育のご家庭や外に出る猫ちゃんは、特に重要です。予防の種類は生活様式により変わります。

ワクチン接種をしない選択肢

  • 狂犬病ワクチン猶予 アレルギー発生や、疾病治療中の場合は、狂犬病ワクチンの接種を猶予する事ができます。狂犬病ワクチンは、法律で定められているため理由がない延期は認められません。
  • ワクチン抗体価測定 ワクチンの種類によっては、抗体が長期持続するものがあります。抗体価が高い場合は予防効果が持続していると判断し、ワクチン接種を見合わせる事ができます。例外として、犬のレプトスピラや、猫の白血病などをご希望の場合は、毎年接種が必要です。

フィラリア予防

フィラリアは蚊に刺されることにより、感染してしまう寄生虫の病気です。夏の間の予防といった印象ですが、近年の温暖化やヒートアイランド現象の影響で必要とされる予防期間が長くなってきております。

  • 犬のフィラリア 蚊に刺されることにより感染します。ほとんどのフィラリアが、肺動脈内で成虫まで成長します。成長したフィラリア成虫に反応して、血管の肥厚や血流障害が発生します。更に感染した虫が死滅した場合、その虫の死体により肺動脈塞栓が発生します。これにより、肺高血圧症が生じてしまい右心不全を悪化させます。そのほかに、虫が肺から心臓に移動し後大静症候群という急性症状を呈することもあります。大切なのは、成虫に成長する前に毎月駆除することです。
  • 猫のフィラリア 猫に感染したフィラリア、そのほとんどは成虫まで成長できませんが、肺動脈に移動し未成熟虫まで成長した段階で、免疫反応によって死滅します。同時にその免疫反応によって、猫自身の肺血管や肺間質に急性炎症が発生してしまうのです。これは、糸状虫随伴性呼吸器疾患と言われ、猫のフィラリア症状の一つです。咳などの呼吸器症状の他、食欲不振、沈鬱、嘔吐などの症状が認められることがあります。その後、生き残ったフィラリアが成虫まで成長すると一時的に症状が緩和します。その2~3年後に成虫が寿命を迎えると、再び猫の免疫反応が強くなり、重度の炎症や血栓塞栓などの肺障害や突然死を発生することもあります。この時期を越えると、慢性呼吸器疾患へ移行します。大切なのは、成長し肺に移動する前に毎月駆除することです。

ノミ・マダニ予防

ノミとマダニなどの外部寄生虫は、感染症を媒介する原因として治療対象になります。近年の予防薬は、犬はおやつタイプ、猫は背中につけるタイプをお勧めしています。

  • ノミ予防 ノミは瓜実条虫を媒介する事が知られています。その他にも、ノミ刺咬によりその部位だけではなく、全身にかゆみが出てしまう皮膚症状を発生する可能性があります。特にアレルギー体質がある場合は、しっかりとした予防がお勧めされます。
  • マダニ予防 マダニは様々な病気の原因として注意が必要です。特に近年話題になっているのが、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気です。感染したマダニに刺されるだけでなく、刺された動物に噛まれたり、排泄物などに接触することによる感染します。人間に感染した場合の、致死率は10-30%と非常に高く恐ろしい病気です。以前は西日本に多い病気と考えられていましたが、流行地域が年々北上してきています。散歩や外出の後は、マダニを見つけて払い落とすことも大切ですが、毎月予防薬を使用し駆虫する事が最も有効です。

健康診断

多くの学会や学術団体では、年1〜2回の健康診断が勧められおり、オハナ動物病院でも同様に健康診断をお勧めしております。

  • 一般血液検査 血液を用いて体の状態を把握します。貧血、腎臓、肝臓、血糖値など多くの病気を感知できます。
  • 心臓マーカー 動物でも心臓マーカー検査にて、心臓病のリスクや重症度の評価をする事ができます。
  • 尿検査    血液と合わせて評価する事で、さらに詳しく評価できます。尿比重の低下、尿糖、蛋白尿などは病気の兆候として大切な情報です。
  • 腫瘍マーカー検査 血液や尿検査にて、腫瘍のリスク評価をする検査です。腫瘍の種類を断定するものではないですが、早期発見に役立ちます。高い数値の時には、追加検査して腫瘍が潜んでいるか精査します。
  • レントゲン検査 心臓の大きさ、肺や気管の状態などを評価します。咳などの症状がある場合は、特に大切な検査です。
  • 腹部超音波検査 肝臓、腎臓、脾臓、副腎、消化管などの構造を観察します。
  • 心エコー検査  心臓の動き、弁の状態、血流の異常などを評価します。 

一般診療

いつもと違うは、とても大切なサインです。気になる時は、早めにご相談ください。その情報を手掛かりに病気を見つけ出します。実際には、血液検査や尿検査などの化学検査とレントゲンや超音波検査などの画像評価を実施します。

  • お水を飲む量が増えた 腎臓の病気、糖尿の病気、副腎の病気、甲状腺の病気、子宮の病気、炎症を伴う病気など
  • 口のにおいが気になる 歯や歯肉の病気、腎臓の病気、消化器の病気など
  • おしっこがふえた 膀胱炎、腎臓の病気、糖尿病、副腎の病気、甲状腺の病気、子宮の病気、炎症を伴う病気など
  • あまり歩かなくなった 関節の痛み、心臓の病気、貧血、呼吸器の病気、体重の過剰、筋肉が低下する様な病気など
  • ご飯を残す様になった 口の痛み、消化管の病気、腎臓の病気、膵臓の病気、首の痛み、目の病気など
  • 食欲が過剰になった  甲状腺の病気、副腎の病気、糖尿病など
  • 高いところに登らなくなった 関節の病気、首や腰の痛み、目の病気など
  • 体重が減ってきた 甲状腺の病気、糖尿病、腎臓の病気など
  • 頭をふる 耳の病気、神経の病気など
  • フケっぽくなってきた 皮膚の病気、甲状腺の病気など
  • ハゲができてしまった 皮膚の病気、カビなどの感染症、副腎の病気、甲状腺の病気など
  • 足をあげている 膝の病気、関節の病気、足裏の外傷など
  • 痛そうにしている 神経の病気、関節の病気、骨の腫瘍、骨折、感染症や炎症など
  • 怒りっぽくなってきた 甲状腺の病気、首の痛み、腰の痛みなど
  • けいれんしている 低血糖、心臓の病気、神経の病気、肝臓の病気、腎臓の病気、副腎の病気、甲状腺の病気など

デンタルケア

歯周炎は歯の問題だけでなく、心臓病は全身の臓器への悪影響を起こす原因になります。人医療でも歯医者でのデンタルケアが勧められている様に、動物でも定期的な歯科治療は寿命を伸ばす助けになります。麻酔をかける処置はできれば避けたい気持ちもわかります。そのために大切なのは、日常の歯磨きです。歯ブラシを使って歯と歯周ポケットをお掃除するで、歯周炎の発生を予防する事ができます。初めは嫌がるので、少しずつ練習をして慣れてもらう様にしましょう。歯磨きが難しい場合は、デンタルケアをするおやつなどがあります。固すぎるものは、歯が折れてしまうトラブルもありますので選択する時には注意してください。

  • 歯ブラシでの歯磨き 一番おすすめ。習慣にするのが少し大変。歯磨きするぞ!と身構えずに。お散歩から帰ってきたら、手足を拭いて、一緒に歯磨き。の様に日常に取り入れてください。
  • ガーゼなどでの歯磨き 一定の効果は期待できます。歯周ポケットのお掃除は苦手。嫌がりにくいので、最初に挑戦するには良いです。
  • 歯磨きジェル   歯石の付着を防いだり、口臭を軽減したり、美味しい味がついていたり、色々種類があります。
  • 善玉菌サプリメント  歯周炎菌の増殖を抑制します。歯磨きと併用が望ましいですが、歯磨き難しい場合はせめてこれだけでも。

運動器の疾患

  • 外科的な対応 皆さんがパテラと認識している、膝蓋骨内方脱臼などは先天的な素因があり発生する事があります。症状が軽度な場合は経過を見てもらいます。足をあげる症状が発生した場合は、手術対応を検討することもあります。前十字靭帯断裂も比較的多い関節の病気で、パテラに問題がある子に発生すると症状が重くなります。こういった状態の時には外科手術をお勧めします。
  • 内科的な対応 なんとなく元気がないかも?という犬や猫では、関節炎の症状が隠されている事も多いです。私たちも、頭が痛い日などは、「今日元気ない?」と声かけられる事があると思います。動物が関節疾患の時に抱えている痛みは、少し動きが少ない?元気ないかも?くらいの症状しか私たちに教えてくれないものです。その状態を感知してあげる事が、とても大切になってきます。関節の痛みがあると、健康寿命だけでなく実際の生存期間にも影響する様です。近年は痛みを和らげるとても良い治療薬があり、治療後は若かった頃の様に飛び回るなどの声をいただく事が多いです。

獣医師から

病気を防ぐためには、健康な時から予防をする事がとても重要です。病気にさせないための対策として、ぜひ取り組んでください。そして、日常生活している飼い主さんが感じる何かが違うかも・・・。はとても大切なシグナルかもしれません。どこか気に掛かる点がある時は、まずは診察にいらして頂き身体検査から始めさせて頂きましょう。